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最寄り駅が保育所に! 「駅型保育園」の魅力地域&特徴も紹介

掲載日: 2016年10月11日更新日: 2019年4月25日山田 ジュンジ

近年、関東の鉄道各社が続々と子育て支援事業に参入しています。駅ナカや駅チカで運営される「駅型保育所」はその代表です。送迎のしやすさや保育時間の長さなど、共働きの子育て家庭にはメリットが大きく、近年ますます需要が高まっています。そんな「駅型保育所」と、鉄道各社が推進する子育て支援事業についてご紹介します。

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JR東日本「駅型保育園」

新幹線が間近を通過する「戸田駅前さくら草保育園」 写真提供:JR東日本

JR東日本グループが展開する、子育て支援を通じた沿線活性化事業「HAPPY CHILD PROJECT」。その中心的な取り組みが、事業主・行政・JRの三者連携による「駅型保育園」の展開です。今から20年以上前、1996年に第1号園を国分寺に開設してから2016年9月までで84カ所開設されました。

各園は駅から約5分以内の距離にあり、通勤途中に送迎しやすい立地。利用者の使いやすさを第一に考え、延長保育や一時保育など、さまざまなニーズに合わせた保育を提供しています。

開設地域は東京・神奈川・埼玉・千葉が中心。特に、2004年から「子育て応援路線」と位置づけられた埼京線沿線には、「駅型保育園」をはじめ数多くの子育て支援施設が開設され、子育て支援事業の一大モデルを形成しています。関東以外でも宮城県に5カ所、岩手県に2カ所、新潟県にも1カ所(いずれも2016年9月時点)と、東日本全体に「駅型保育園」は広まりつつあるようです。

子どもとお年寄りが交流する福祉施設「COTONIOR(コトニア)」 写真提供:JR東日本

JR東日本グループでは、他にも、放課後や長期休暇中に小学生を預かる保育施設「駅型学童」や、親子が気軽に利用できる「親子コミュニティカフェ」など、さまざまな子育て支援施設を開設。近年では新たに、子育て支援と高齢者福祉の複合施設である「COTONIOR(コトニア)」を、吉祥寺・赤羽・西船橋の3カ所に開設。

さまざまなライフステージ、多様なライフスタイルに対応できる「暮らしやすい沿線」へと、設備の開設、サービスの拡充は今後もさらに進んでいきそうです。(※記載情報は2016年9月のものです)

JR東日本グループ「HAPPY CHILD PROJECT」の詳細はこちら

続いては、京王電鉄の取り組みをご紹介します。


京王電鉄「京王キッズプラッツ」

アットホームな雰囲気に加え、セキュリティ面にも充分配慮 写真提供:京王子育てサポート

新宿から世田谷区・杉並区、多摩エリア、神奈川県北東部までをカバーする京王線。都心へのアクセス・通勤が便利なうえ、沿線には大型の商業施設やお出かけスポットも数多く、仕事と子育てを両立しやすい環境が整っています。

その沿線で京王グループの「株式会社京王子育てサポート」が運営する駅型保育所が「京王キッズプラッツ」。2008年3月からスタートし、これまでに6カ所の東京都認証保育所と2カ所の認可保育所を開設しています。

各園は駅から近く、中には駅直上の商業施設内にある園も。定員30〜40名の小規模園が中心で、1人ひとりに目が届く家庭的な雰囲気が魅力です。さまざまな公園などにお散歩に出かけ、自然にふれたり、時には京王グループの施設におでかけすることもあるそうです。

「食」を通じて沿線の歴史や文化に触れる「京王わくわくメニュー」 写真提供:京王子育てサポート

「食育」への取り組みも大きな特徴のひとつです。中でもユニークなのは、月ごとに京王線の駅名にちなんだ料理を提供する「京王わくわくメニュー」。「食の楽しみを感じると共に、京王沿線も身近に感じてもらいたい」という思いのもと、毎月、各園の栄養士さんが集まってメニューを考案しています。

高尾山口駅にちなんだ「天狗のうちわピザ」(写真)など、かわいらしくも美味しいメニューに、子供はいつも大歓声。保護者からも好評だとか。

京王グループ「京王キッズプラッツ」の詳細はこちら

最後は、西武鉄道の取り組みです。


西武鉄道「Nicot(にこっと)」

鉄道高架下の用地などを利用して開設する「Nicot」写真提供:西武プロパティーズ 

駅の利便性を活かし、子育て中のママ・パパをサポートする「子育て応援プロジェクト」に取り組む西武鉄道。その一環として、西武グループでは、駅チカ保育所「Nicot(にこっと)」の開設を進めています。第1号の「Nicot東久留米」は、東久留米駅に直結する商業施設「エミオ東久留米」内に2010年6月に開設。以来、駅の近隣、鉄道高架下などの施設・用地を利用し、都内に6カ所、所沢市に2カ所の計8カ所を開設しています。

「Nicot」の大きな特徴は、西武鉄道をはじめとした西武グループ各社と連携したカリキュラムを取り入れている点。たとえば「電車マナー教室」では、保育所に運転士さんや乗務員さんが訪れ、電車を待つ場所や乗り方などのマナー、線路内に物を落とした時の対処法や非常ボタンの使い方などを楽しく学ぶことができます。

電車が大好きな園児達は、駅員さん達のお話に興味津々! 写真提供:西武プロパティーズ

他にも、埼玉西武ライオンズのマスコット「レオ・ライナ」とのふれあい&野球体験や、園外活動として車両基地の見学なども実施。働くママ、パパにとって安心できる保育環境を整えるだけでなく、子供にとってもより楽しく、充実した保育生活を提供しています。

西武グループでは今後も、自治体や保育所の運営者と協力しながら、子育て支援施設の展開を積極的に進めていくそうです。また、子供に様々な仕事やスポーツ、動物とのふれあいなどの生活体験と、家族の思い出作りの場を提供する「こども応援プロジェクト」にも取り組むなど、「親子のほほえみあふれる沿線」の実現を目指し、更にサービスや取り組みを拡充しています。

西武グループ「Nicot」の詳細はこちら

「駅型保育所」をはじめ、様々な子育て支援事業に積極的に取り組む鉄道会社。共働き家庭が増加する中、こうした利用駅近くの子育て支援サービスの充実も、住まい選びの大きなポイントになりそうです。住居購入を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

ライター紹介

山田 ジュンジ

小学生時代は常に通信簿に「落ち着きがない」と書かれ続けていた、筋金入りのやんちゃ坊主。そのやんちゃぶりをフットワークに替え、現在は広告の制作・デザインや、雑誌・Web記事の編集・ライティングなどを幅広く手がけています。分野を問わない幅広い知識と多彩な趣味を活かして、お役立ち情報をお届けします。

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