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すぐに子どもと遊べる「手あそび」【あそびのたね連載】

2016年10月20日菊地貴広

「子どもと毎日楽しくあそびたい!」「テレビやゲームばかりではなく、子どもの好奇心を満たすあそびが知りたい!」。そんなパパママのために、金沢学院短期大学助教(特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所 学術フェロー)の村山大樹さんに「子どもとのあそび」についてお伺いしました!

子どもはあそびの天才!自由に、豊かに発想を広げよう

約400もの「あそび」を紹介する書籍『あそびのたねずかん』(特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所・著/東京書籍・発行)を手がけられた村山さん。2016年9月まで、特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所に所属され、毎日「あそび」について研究されていました。

村山さんは、「子どもはあそびの天才」だと言います。

「子どものあそびは、自由で創造的です。ひとつのあそびから、『こんなのはどう?』『こういうルールにしよう!』など次々に発想を生み出し、まったく別のあそびに変えてしまうことも大得意。ところがいま、情報化や少子化が進んで子どもを取りまく環境が変化したことによって、子どものあそびに自由な発想を生む余地が消えはじめているのです。」

「『あそび』は育てるものです。完成された形はありません。ですから、わたしが紹介するのは、すべて『あそびのたね』なんです。それをきっかけに、もっと自由に、豊かに、ワクワクドキドキが増える方向に広げていってもらえたらと思っています。」

たしかに、今はインターネットですぐに「正解」が見つかる時代ですし、少子化で子ども同士が集まって遊ぶことも減ってしまいました。しかし、子どもたちが自分であそびを発展させる、その創意工夫こそが、発想力や豊かな感情を育むのだと村山さんは教えてくれました。


スキンシップで愛情を伝える「手あそび」

今回紹介するあそびは、「手あそび」です。

「子どもと目と目をあわせ、肌と肌がふれあう『手あそび』は、とてもスキンシップがとりやすいあそびです。また、歌がついているものも多いので、メロディと指の動きが一体化し、リズム感や反射神経をやしなうことにもつながります。」

スキンシップで愛情をいっぱい感じながら、子どもの精神的、身体的発達にもつながる「手あそび」をさっそくご紹介しましょう!

◆指きりずもう

指きりずもう

<あそび方>
左右の指を組み合わせ、人差し指をぴったりと合わせて伸ばし、そのほかの指はどちらかの手でやさしく包むようにしましょう。子どもと向き合ったら、交互に相手の指を上からたたきます。指がほどけてしまったら、中指、くすり指と指を変えていき、小指までほどけてしまった方が負け。たたく側の指がほどけても同じです。

<ポイント>
たたく側は、真上から指を落とすようにしましょう。少し角度をつけて指を当てると、自分の指がほどけやすくなってしまいます。また、フェイントをかけてタイミングをズラせると、相手の指の力がゆるんだ瞬間をねらえます。

<村山さんから一言!>
「横からたたいたり下からたたいたり、子どもと一緒にいろいろとルールを考えてみてください。大人は薬指からはじめたり、子どもは2本指でたたくことができるなど、ハンデをつけてあげても盛り上がりますよ。」


◆指ダンス

<あそび方>
両手の人差し指と小指を足に見立て、片方の手の小指と、もう片方の手の人差し指を交互に前にだします。歌に合わせてリズムカルに動かすと、より楽しめます。

指ダンス

<ポイント>
人差し指同士をクロスさせ、後ろの指が前に出るようにするときれいに動かせます。前後左右に動かしたり、とんだりはねたりさせて、いろいろとアレンジしてください。

<村山さんから一言!>
「わたしのおすすめの一曲は、『炭坑節』です。『月がぁ〜でたでたぁ〜』とリズムにあわせて指を動かし、最後の『ヨイヨイ』で指をチョンチョンと上に伸ばせば、コミカルな動きになりますよ。」

◆くっつく指

<あそび方>
両手の指をしっかりと組み、人差し指を立てて子どもと向かい合います。子どもに向かって、「くっつけ、くっつけ〜」と唱えると、あら不思議! 本当に人差し指同士がくっついてしまいます! これはどんな魔法なんでしょうか!?

くっつく指

<ポイント>
もちろん魔法ではなく、人間の体の仕組みです。それをいかにも魔法のように演出しましょう。「あー、くっついちゃう!」「がまんして!」「離して、離して!」などの言葉を効果的にいれて、魔法気分を盛り上げてください。

<村山さんから一言!>
「子どもにもぜひ、『くっつけ!』ととなえる側をやらせてあげてください。『自分にも魔法がつかえた!』とびっくりするでしょう。そして、友だちにもためしてみたくなるはずです。こうして子どもの世界が広がっていくのです。」


◆エンドレスクライムアップ

<あそび方>
右手の親指と左手の人差し指、右手の人差し指と左手の親指をくっつけて、「カメラのポーズ」をつくります。下側の指を離して、グルッと上に回りこませて、また指をくっつけます。この動作を繰り返すと、どこまでも指が上がっていきます。上の指を下に回りこませると、今度は指が下がってきます。

エンドレスクライムアップ

<ポイント>
四角をくずさないように意識してください。なれてきたら、違う指でもできるかためしてみましょう。10本の指の組み合わせで、いろいろなバリエーションが楽しめます。

<村山さんから一言!>
「上下だけでなく、左右への動きも取りいれて。自分の動きに、子どもをついてこさせてもいいですね。上にいくと見せかけて下へ、左にいくと見せかけて右へ動かせば、『ずるい!』と言いながら大喜びするはずです。」

◆指くるくる

<あそび方>
両手の指の腹をぴったりと合わせて、ほかの指が離れないようにしながら、1本ずつ順番にクルクルと回していきます。左回転も右回転も、すべての指でスムーズに回せるように。一番の難関は薬指です。

指くるくる

<ポイント>
とにかく練習あるのみ!  最初はぎこちなくても、子どもとあそんでいるうちにすばやく回せるようになります。「回すというよりは、前後に指を動かすイメージで」など、自分のやりやすい方法を見つけましょう。

<村山さんから一言!>
「事前に練習して、薬指をスムーズに動かせるようにしておいてもいいですね。子どもは、『すごーい!』と尊敬の目で見てくれるでしょう。こうすれば、簡単にヒーローになれてしまいます(笑)。仕事の合間に練習すれば、リフレッシュにもなるし、一石二鳥です。」


子どもの自分で考える力を育もう

使うのは自分の手と指だけ。道具も場所も必要ありません。とてもシンプルなあそびなのに、ついつい熱中してしまう手あそび。けれど村山さんは、子どもに「コツ」を教えすぎないほうがいいと言います。

あそびには、正解も不正解もありません。『こうしたらできるよ』と教えるのではなく、子どもが自分で考えるまで待ってあげてください。ひょっとしたら、まったく違うやり方を見つけるかもしれません。そのときは、『そういうやり方もあるんだね!』と認めたうえで、『パパ(ママ)は、こんなやり方も知ってるよ』と伝え合う、それがコミュニケーションです。」

一緒に楽しくあそべて、親子の絆も深める手あそび。ぜひ子どもと一緒に試してください!

※次回は、「体をうごかすあそび」のたねを紹介します!

イラスト:後藤知江『あそびのたねずかん』より

◆出典

『あそびのたねずかん』(特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所・著/東京書籍・発行)

『あそびのたねずかん』東京書籍公式サイトへ

お話を聞いたのは…

  • 村山大樹さん

    文教大学大学院教育学研究科修了。幼稚園の非常勤講師を勤めた後、特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所の研究員に。株式会社バンダイ、東京学芸大学、特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所の共同研究による「それいけ!アンパンマン コドなび!」や「Disney | KIDEA」などのプロジェクトにかかわる。2016年10月からは金沢学院短期大学助教として、遊びや学びに関する研究を続けながら、次の世代の教員・保育者養成に力を注いでいる。特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所 学術フェロー。

  • 特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所
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ライター紹介

菊地貴広

編集プロダクション・しろくま事務所(http://whitebear74.jimdo.com)代表。2014年に出版社から独立し、ファッション、グルメ、ビール、猫、タレント本など幅広く活動。2015年11月に男子が誕生し、息子に夢中。その成長を見るたびにフルフルと感涙する日々。

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