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2015年4月から施行!子ども・子育て支援新制度でここが変わった!

平成24年にできた法律「子ども・子育て支援法」とそれに関連する法律に基づいて、幼児期の学校教育や保育、地域の子育て支援の量の拡充や質の向上を進めていく「子ども・子育て支援新制度」が、平成27年4月からいよいよ本格スタートしました。新制度施行に伴い具体的に何がどう変わったのか気になるポイントをまとめてみました。

平成29年度までに新たに約40万人分の保育の受け皿を確保

量と質の両面から、より効果的な子ども・子育て支援を行っていくという新制度ですが、具体的な数値目標としては、「待機児童の数がピークを迎えると予想されている平成29年度までに、新たに約40万人分の保育の受け皿を確保する」ことが掲げられています。
※待機児童解消加速化プランは新制度施行前の平成25年からスタートしています。

そしてその財源は「子育てを社会全体で支える」という意味合いの元、消費税増税分からまかなわれます。 平成29年4月には消費税が10%に引き上げられる予定ですが、 その際の増税分から毎年7000億円程度が新制度に充てられる予定だそうです。

ちなみに、今年度(平成27年度4月から)の予算は、平成26年4月から引き上げられた消費税8%の増収分から約5000億円が確保されました。平成28年度については未定です。 これまで社会保障の分野では、年金、医療、介護の3分野に充てられていましたが、ここに子ども・子育て支援が加わったことにより、安定的な財源をもとにした子ども・子育て支援が可能となったわけです。 それでは続いて、具体的な施策についてみていきましょう。

0歳~未就学児が利用できるのは、幼稚園、保育所、認定こども園、地域型保育の4種類

小学校就学前の施設としては、これまでは幼稚園と保育所が多く利用されてきましたが、新制度では、平成18年度から導入されている 「認定こども園」の“普及”を図るとともに、0~2歳児を対象とした少人数の預かり事業「地域型保育」が認可事業として創設されました。

新制度で「認定こども園」の普及を図るのはなぜでしょうか。 また新設された「地域型保育」とはどのような事業なのでしょうか。

認定こども園なら、保護者が仕事を辞めても転園する必要はなし!

認定こども園は、ひとことで言うと幼稚園と保育所の両方のよさを併せ持つ施設です。基本的には0~2歳児については保育所と同様の体制、3~5歳児については学級担任を配置し、午前中から午後にかけての4時間の教育標準時間を基準に、各園が設定した保育時間内は幼稚園教諭免許保有者が保育を担当し、それ以前、それ以降の時間帯の長時間利用児に対しては保育所と同様の体制をとります。

地域の子育て支援の拠点となるなど利点は多くあるのですが、ひとつ具体的な利点としては、 保護者が仕事を辞めた時など、「保育が必要な事由」がなくなった場合でも、子どもは保育時間帯が縮小されるだけで転園せずに済むということです。 環境も友達も変わらない、というのは子どもにとって大きなことです。子ども目線で考えられた施設だということが分かりますね。

また、待機児童が多い都市部などでは新設も含めて数を増やすことに重点がおかれますが、過疎地など子どもが少ない地域では、幼稚園と保育所の統廃合施設として認定こども園にすることで保育に適した子どもの集団を保つ、という選択肢ができたわけです。

このように、多くの利点がある認定こども園。なかなか数が増えなかったのは、ひとえに認可の手続きが煩雑だった、ということが大きく関係していたようです。新制度では手続きの煩雑さも改善されていくようですので、今後、全国的に認定こども園の数が増えていくことが期待されています。 認定こども園の普及は新制度の目玉のひとつとされています。

特に待機児童が多い0~2歳児が利用できる「地域型保育」が認可事業として新設

次に認可事業として新設される「地域型保育」とはどのようなものなのでしょうか。
地域型保育とは0~2歳児を対象とした、原則20人未満(事業所内保育を除く)の少人数の子どもの預かり事業のことで、以下の4つに分類されます。

1.家庭的保育(保育ママ)
家庭的な雰囲気のもとで、少人数(定員5人以下)の子どもを対象にきめ細かな保育を行う。
2.小規模保育
少人数(定員6~19人)の子どもを対象に、家庭的保育に近い雰囲気のもと、きめ細かな保育を行う。
3.事業所内保育
会社の事業所の保育施設などで、従業員の子どもと地域の子どもを一緒に保育する。
4.居宅訪問型保育
障害・疾患などで個別のケアが必要な場合や、施設がなくなった地域で保育を維持する必要がある場合などに、保護者の自宅で1対1で保育を行う。

上記のような施設は新制度施行前からすでにありましたが、これらが認可事業となったメリットとはどのようなものなのでしょうか。
施設側は基準を満たせば公的認可が受けられ、「地域型保育給付」という公費による補助を受けることで、安定した経営につなげることができます。認可施設は各自治体のルールを遵守する義務がありますので、利用者側にとっては質や安全性が担保される、というわけです。

地域型保育は、保育施設を新設する場所のない都市部のほか、子どもが減少している地方など、各地域の状況に合わせて保育所より小規模の設備で開設することができるので、特に待機児童が多い0~2歳児の保育の受け皿として普及することが期待されています。

保育所・認定こども園(長時間)・地域型保育に子どもを預けるには、認定証が必要に

新制度では以下のような3つの区分認定というものができます。

1号認定 -満3歳以上・教育標準時間認定
子どもが満3歳以上で、幼稚園などでの教育を希望する場合
[利用先]幼稚園、認定こども園
2号認定 -満3歳以上・保育認定
子どもが満3歳以上で、「保育の必要な事由」に該当し、保育所等での保育を希望する場合
[利用先]保育所、認定こども園
3号認定 -満3歳未満・保育認定
子どもが満3歳未満で、「保育の必要な事由」に該当し、保育所等での保育を希望する場合
[利用先]保育所、認定こども園、地域型保育

新制度では居住市町村による3つの区分認定に応じて、利用できる施設が決まっていきます。

手続きはこれまでと時期や流れが大きく異なるものではありませんが、保育所、認定こども園(長時間の保育の利用)、地域型保育を希望する場合は、 年齢によって2号認定または3号認定の『認定証』をもらってから、利用希望の申し込みをすることになります
※いずれの場合も市町村や施設などから提供される情報をよく確認することが必要です。

なお、1号認定の場合、まず幼稚園などに直接利用を申し込み、幼稚園などから入園の内定を受けた後、幼稚園などを通じて認定を自治体に申請、その後幼稚園などを通じて市町村から認定証が交付されるという流れになります。

求職活動、就学など「保育の必要な事由」に新たな項目が追加

2号認定、3号認定には「保育の必要な事由」に該当することが必要ですが、新制度では「子ども・子育て会議」などでの声を反映した新たな項目が追加されました。

[保育の必要な事由]※5〜8が新しい項目

1 就労(フルタイムのほか、パートタイム、夜間、居宅内の労働など、基本的にすべての労働を含む)
2 妊娠・出産
3 保護者の疾病や障害
4 災害復旧
5 求職活動(起業準備を含む)
6 就学(職業訓練校等における職業訓練を含む)
7 虐待やDVのおそれがあること
8 育児休業取得中に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること
9 その他、上記に類する状態として市町村が認める場合

1の就労は、 パートタイム、夜間、居宅内の労働など、基本的にすべての労働が対象となったことがポイントです。

5の求職活動、6の就学が「保育の必要な事由」として認められるようになったことは、これから仕事を探そう、新たなスキルを身につけよう、という保護者にとっては非常に心強いですね。

8に関しては、従来までは保護者が育児休業を取得すると、その時点で今まで保育所などに通っていた上の子どもは保育所などを辞めて幼稚園などに移り、育児休業が明けると同時に、上の子ども、下の子ども共に入所できる保育所などを探さなければいけませんでした。新制度では、 保育を利用している子どもは、保護者の育児休業取得中も継続利用できることになりました
これは新制度が『子どもの最善の利益』を考えているというひとつの表れだと思います。

放課後児童クラブは対象が小6までに引き上げ。『小1の壁』解消も図る


0歳から小学生までを対象にしているこの新制度。小学生の子どもへの支援の代表格である「放課後児童クラブ」にはどのような改善が図られるのでしょうか。

新制度では、職員の資格・員数、施設・設備、児童の集団の規模などについて新たな基準が定められ、これらにも消費税財源が活用されます。 さらにこれらの新基準に加え、 対象年齢が小学3年生から小学6年生に引き上げられたことも、大きなポイント。
※ただし、対象を小学6年生まで引き上げるか否か、また引き上げる場合の時期については地域や各クラブの状況によって異なります。

また18時半を超えて開所するクラブには必要な費用について公費より補助されることで、開所時間を延長しやすくなり、小学校入学を機に仕事と育児の両立が困難になるいわゆる“小1の壁”の解消が図られます。 対象年齢引き上げと開所時間延長により、平成31年度までに新たに30万人分の受け皿を作ることが目標とされています。

以上、新制度施行により変更された点を主にみてきましたが、今回の新制度は画一的なものではなく、各自治体の状況に合った子ども・子育て支援が行われるというのも重要なポイント。

ほとんどの自治体には合議制の地方版「子ども・子育て会議」が設置されていて、それぞれの自治体が「このまち・村には何が必要なのか」を真剣に考え、そこから明らかになった保育のニーズを満たすための「市町村子ども・子育て支援事業計画」が作られています。この事業計画は、新制度がスタートした平成27年4月からの5カ年計画です。自分が住んでいるまちや村ではどんな支援が予定されているのか、広報誌やHPなどでチェックするのはもちろん、積極的にリアルなママ(パパ )の声を届けてみるのもいいですね。

参考資料「子ども・子育て支援新制度 なるほどBOOK」(内閣府・文部科学省・厚生労働省)
内閣府の子ども・子育て支援新制度ホームページ
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ライター紹介

青柳直子

ライター暦16年。神戸生まれ・育ち・在住のアラフォー世代。芸能・インタビュー、舞台・コンサートレポをメインに、子育て関連、街取材まで“守備範囲を広く”がモットー。小学1年生の長男、1歳の長女、ヨーゼフ(ハイジの犬)似の夫+猫2匹と、毎日てんやわんやな暮らしぶり。娘が歩けるようになったのを機に、家族キャンプ再デビューを計画中。

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