暑くなってくると、子供も着るものだけでなく履くものも涼しい方がいいですよね。そこで今回は、なんとなく子供の健康に良さそうだけど、実際はどうなのかわからない…との声が多い「草履」に注目!子どもの足育のプロ、玉島麻理さんにお話を伺いました。
「6歳ごろまでに土踏まずが出来ると言われていますが、土踏まずは歩く、遊ぶなど足をたくさん使わないとできません。そのため、幼児期はいっぱい足を使うことが大切」と玉島さん。
土踏まずは立つ時にバランスを取る、歩行時に地面を蹴るバネになったり衝撃を吸収するなど大切な役割を担っています。草履は底面や鼻緒を足指でしっかり掴んで歩くことが必要なため、土踏まずを作る上でとても有効な履きものと言えます。
3歳ごろまでは足指を使う力が未発達のため、十分に発育するまでは足に合ったベビーシューズなどの方が良いようです。実際に、販売されているのは15センチメートルぐらいからが一般的なので、子供の発達に合った時期に履かせてあげましょう。「最初脱げそうなら鼻緒にゴムを通しかかとにひっかけてあげると履きやすいです。」と玉島さん。

上り下りする必要のないバリアフリーの建物、座るだけの洋式トイレなど、子供たちが足を踏ん張ることが減った現代の環境のなかで、草履は足指力を養える有効なアイテムの一つ。安全が確保されている草原や公園などでは、思い切って裸足で過ごさせて、子供の足を育んであげるのもいいかもしれませんね。
草履は土踏まずの形成に有効な履きもの
土踏まずは足裏のアーチのことで、産まれたばかりの赤ちゃんには元々ないものです。
土踏まずは立つ時にバランスを取る、歩行時に地面を蹴るバネになったり衝撃を吸収するなど大切な役割を担っています。草履は底面や鼻緒を足指でしっかり掴んで歩くことが必要なため、土踏まずを作る上でとても有効な履きものと言えます。
サイズはワンサイズ小さめを選んで
草履を選ぶ際は、裸足のサイズから0.5センチほど小さいものを選ぶのがおすすめです。玉島さんによると「草履が大き過ぎると足の甲が痛くなったり、斜め履きになり歩き方がが悪くなります。」。履かせるなら、しっかり歩ける3歳以降がおすすめ

草履を履かせる時に注意しなければならないことは?

鼻緒をしっかり奥まで入れる
脱げやすくならないよう、 鼻緒はしっかり足指の奥まで入れてあげましょう。ただし、鼻緒が硬いと指の間が擦れるため、履き始めは鼻緒の部分を左右前後に動かして柔らかくしておくと足トラブルを防げます。また、短い時間履くことを続けて徐々に足に慣らしていくとよりスムーズに草履を履きこなせるでしょう。1時間くらいを目安に履かせて
草履はかかとがくっついていないため、玉島さんによると「無意識にすり足になり、太ももの筋肉が発達しにくい」という面もあるようです。1日中テーマパークやショッピングセンターを歩く、というような時はスニーカーの方がおすすめ。 1時間くらいの外遊びの時に使用すると良いでしょう。サンダルや下駄は似て非なるもの
足を育むという面からみると、実は一番いいのは裸足だそう。とはいえ日常生活では危険なものを踏むなど安全面から考えると、裸足に近い草履が良いようです。草履に似ているもので選びがちなのがビーチサンダルですが、「足裏が滑るので、無意識に足の甲に力が入ってしまいます。」。また、同じく似ている下駄については、「特に地面が硬すぎるアスファルトなどの上を歩くと衝撃が大きく、骨が出来上がっていないお子さんの足には向きません。」と玉島さんは指摘します。
上り下りする必要のないバリアフリーの建物、座るだけの洋式トイレなど、子供たちが足を踏ん張ることが減った現代の環境のなかで、草履は足指力を養える有効なアイテムの一つ。安全が確保されている草原や公園などでは、思い切って裸足で過ごさせて、子供の足を育んであげるのもいいかもしれませんね。