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親が知っておくべき「五大栄養素」とは? 多く含む食品&料理も

掲載日: 2019年1月16日更新日: 2019年1月16日いこーよ編集部

成長期の子どもには、栄養たっぷりでバランスの良い食事を用意してあげたいですよね。そのためには、5つの栄養素を意識することが大切だと言われています。

そこで今回は、子育て両立・共育支援事業を行う「エスキッチン」で食育サポーターとして活躍する管理栄養士の関桃子(せき・ももこ)さんに、親が知っておくべき「五大栄養素」と、それを多く含む「食品」について教えてもらいました。

健康なカラダをつくる「五大栄養素」

栄養バランスの良い食事を作るためには、何を意識すればよいのでしょうか?

「人間が生きていくうえで、カラダを動かすエネルギーや、調子を整える栄養素を食事から摂取することは欠かせません。とくに『炭水化物』『たんぱく質』『脂質』『ミネラル』『ビタミン』の5つは五大栄養素と言われ、食事の栄養バランスを考えるうえで必要不可欠です

5つの栄養素には、それぞれ異なる役割があるそうです。それぞれの特徴と、多く含む食品を教えてもらいました。

炭水化物<カラダと頭を動かす栄養素>

炭水化物は、自動車で例えるとガソリンにあたります。ガソリンがないと車が動かないのと同じように、炭水化物は人間がカラダや頭を動かすために必要不可欠です」

「炭水化物は、脳にとって唯一のエネルギー源。炭水化物が不足すると、脳に栄養が行き渡らず集中力が低下してしまうので、しっかり補給する必要があります。1日に必要なエネルギーの半分は、炭水化物から摂取する必要があります

【炭水化物を多く含む食品】
ご飯、麺類、パン、いも類など

脂質<カラダを動かすエネルギーになる栄養素>

脂質は、炭水化物同様にカラダを動かすエネルギー源になります。摂りすぎると肥満や生活習慣病になりやすいですが、少量でたくさんのエネルギーに変わる効率の良い栄養素です」

体温を保ったり、血管などの細胞膜をつくったりするほか、ビタミンの吸収を助ける働きもあります

【脂質を多く含む食品】
肉、魚、牛乳・乳製品、卵、サラダ油、バター、マヨネーズなど


たんぱく質<カラダをつくる栄養素>

たんぱく質は、筋肉や皮膚、内臓などを作る大切な栄養素です。たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類は人のカラダで作ることができない、もしくは作れても少量しか作られないため、食品から摂り入れる必要があります」

たんぱく質には、動物性のものと植物性のものがあるので、どちらもバランスよく摂りましょう

【たんぱく質を多く含む食品】
肉、魚、大豆製品(豆腐・納豆など)、卵、乳製品など

ミネラル<カラダの調子を整える栄養素>

ミネラルは、カラダをつくる材料になったり、カラダの調子を整える栄養素。体内で作ることができないため、食品から取り入れることが必要です」

「16種類あるミネラルのなかでも、骨や歯の発育に影響を及ぼす『カルシウム』と、血液中の酸素を運ぶ『鉄』はとても大切な栄養素です

【カルシウムを多く含む食品】
牛乳、小魚やチーズ、水菜など

【鉄を多く含む食品】
レバー、アサリ、納豆など

ビタミン<ほかの栄養素の働きをサポートする栄養素>

ビタミンは、糖質や脂質、たんぱく質の合成や分解を助ける働きがあります。体内で作られる量が少ないため、野菜や果物などの食品から摂り入れることが必要です」

13種類あるビタミンのなかでも、風邪予防に欠かせないのは、ビタミンA、E、Cの略してエース(AEC)です。インフルエンザが流行る季節に積極的にとりたいですね。

【ビタミンAを多く含む食品】
モロヘイヤ、ほうれん草、にんじん、トマトなどの緑黄色野菜

【ビタミンEを多く含む食品】
かぼちゃ、アーモンドなど

【ビタミンCを多く含む食品】
柿、キウイフルーツ、ブロッコリー、キャベツなど

栄養素にはそれぞれ異なる働きと役割があるので、成長期の子どもにはこれらの栄養素をバランス良く摂取させる必要があります。子どもは成人に比べて体は小さいですが、エネルギーやたんぱく質、カルシウムなどの栄養素を多く必要とします。


栄養バランスの良い食事の作り方

健康なカラダに必要な「五大栄養素」はわかりましたが、すべてを揃えた食事を作るのは難しそうなのですね。栄養バランスの良い食事を作るコツはありますか?

「バランス良く栄養素を摂り入れるのは難しいと感じるかもしれませんが、主食(ご飯、パン、麺類など)、主菜(肉や魚、豆腐など)、副菜(お浸しや和え物等の野菜類)、汁物(海藻や味噌などのミネラル分)、果物・乳製品を組み合わせることによって、五大栄養素をバランス良く摂ることができます

「一食の適正量として具体例を挙げると、3歳〜5歳児の場合、女性用お茶碗軽く一杯(80g)のご飯に、豚の薄切り肉2枚(40g)、または子どもの手のひら(40g)サイズの魚、キャベツ2枚程度(80g)の野菜でOKです。これに汁物を加えるとさらに良いでしょう」

実際に具体的な食材例を聞くと、それほど難しくはなさそうですね。

忙しいママにオススメ! 簡単にできる「栄養満点ごはん」献立メニュー

・冬野菜カレー(炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを一度に摂取)
・コンソメスープ(野菜をたっぷり入れてビタミン補給)
・ひとくちチーズ(不足しがちなカルシムをプラス)

カレーはさまざまな栄養素を一気に摂取できるのでオススメです。冬野菜カレーには、旬の食材である里芋やれんこん、にんじん、ブロッコリーなどを加えると、野菜の旨味や栄養価がさらにアップしますよ。

・ミートスパゲッティ(炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミンを一度に摂取)
・海藻サラダ(レタス、キャベツなどの野菜もたっぷり入れて、ビタミン・ミネラルを補給)

ビタミンAを多く含むにんじんをミートソースに入れることで栄養価がさらにアップします。

・サンドイッチ(ハムや野菜、チーズ、マヨネーズを加え栄養満点サンドに)
・あさり入りミネストローネスープ(トーストだけでは不足しがちなビタミン・ミネラルを補給)

鉄分というと、レバーなどの食材を思い浮かべがちですが、実はアサリやシジミにも多く含まれています。アサリは水煮缶を使用すると時短にもつながります。

このように五大栄養素を意識しながら料理の組み合わせ方を工夫すると、意外と簡単にバランスの良い食事を作ることができそうですね。普段の食事作りの参考に、ぜひ意識してみてはいかがでしょうか。

お話を聞いたのは…

  • 関桃子(管理栄養士・エスキッチン食育サポーター) 

    学生時代から食とこどもの成長の関わりについて興味をもち、在学中は子どもキャンプにて料理を通じて食の楽しさや大切さを教えたり、バランスの良い献立の立て方などの食育活動を行う。大学卒業後、管理栄養士と栄養教諭を取得し、児童養護施設、保育園の栄養士を経験。2018年からエスキッチンに参画し子どもに向けた食育活動を幅広く行なっている。一人一人の子どもの成長に合わせた食育を心がけている。

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