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風邪・病気の時に最適な食事は? 子供の消化に良い物・悪い物

風邪などの病気で子供の体調が悪いときは、「消化にいい食事」を心がけるように言われますが、具体的にどんな食事が良いのか悩む親も多いのではないでしょうか。そこで今回は、子育て両立・共育支援事業を行う「エスキッチン」で食育サポーターとして活躍する調理師で野菜ソムリエの加野有美(かの・ゆみ)さんに「消化にいい食べ物や食事」について教えてもらいました。

「消化にいい食べ物」とは?

病気のとき求められる「消化にいい食べ物」とは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか?

消化にいい食べ物とは、胃腸に負担をかけない食べ物のことを指します。胃の中に停滞している時間が短いほど早く消化がされるので、柔らかい食べ物は比較的消化にいい食べ物だと言えます」

具体的にどのような食べ物が挙げられますか?

お粥や、うどん、食パンのような柔らかいものです。風邪や体調不良の際に食べているものを思い浮かべると良いと思います。パンでも、食パンのような柔らかい油脂分が少なめなパンはいいのですが、デニッシュパンやクロワッサン、中にチョコレートが入ったものは胃に負担をかけるので控えたほうが良いですね」

お出汁で柔らかく煮込んだ野菜とタラのお鍋は、胃腸を温め負担をかけず、栄養も摂取できるためおすすめのメニューです

【消化に良い食べ物】
<穀類>白米(柔らかくするほど消化にいい)、うどん
<肉類>鶏ささみ肉
<魚介類>白身魚(タラ、スズキ、鯛、カレイ、ヒラメなど)
<大豆製品>豆腐・ひきわり納豆
<乳製品>牛乳・ヨーグルト
<野菜>ほうれん草、じゃがいも、にんじん、カブ、白菜、里芋、カボチャ
(茹でる、煮るなどして加熱調理したもの)
<果物>バナナ、りんご、桃、洋梨

反対に、消化に悪い食べ物にはどのようなものがありますか?

消化に一番時間がかかるのは『油脂』です。胃腸の調子が悪いときは、揚げ物やカップ麺、スナック菓子など、油脂の多いものは避けましょう。脂身の多いお肉やお魚も胃腸には負担がかかりやすいので、体調に合わせて食べ方に気を付けたいですね」

【消化に悪い食べ物】
<穀類>玄米、ラーメン、胚芽入りのもの
<肉類>バラ肉、鳥皮、砂肝、軟骨、ソーセージ、ベーコン(脂肪の多い肉類全般)
<魚介類>たこ、イカ、貝類、マグロのトロ(脂肪の多い魚)
<大豆製品>五目豆、枝豆
<乳製品>生クリーム
<野菜>ゴボウ、ともろこし、タケノコ、レンコン
<果物>パイナップル、ドライフルーツ


「食物繊維」は消化に悪い!?

消化に悪い食べ物の一覧に、食物繊維の多い野菜や果物が多く挙げられています。食物繊維は消化に良くないのでしょうか?

「食物繊維の定義は『人の消化酵素では消化されない食事中の難消化成分の総体』となっています。ですので、食物繊維の多い食べ物は消化には良くありません

「ただし、食物繊維は『第六の栄養素』とも呼ばれており、人の体への効能や生理作用が認められています。消化に時間がかかる食べ物であっても、体内ではとても重要な役割を担っています」

食物繊維には、具体的にどのような役割があるのでしょうか?

「腸内細菌のエサとなって腸内環境を整えたり、腸壁を刺激して腸の運動を活発にしたりします。下痢や嘔吐など、体調不良のときには控えたいですが、便秘の改善や予防も期待できるので、普段の食事では積極的に摂取してほしい食べ物です

野菜や果物のほかに、キノコ類や海藻類、豆類にも食物繊維が多く含まれていますよ

【食物繊維の多い食材を使ったメニュー】
・切干大根の煮物(切干大根)
・筑前煮(れんこん、しいたけ、タケノコ)
・きんぴらごぼう(ごぼう)
・ひじきの煮物(ひじき、こんにゃく、大豆)
・山菜そば(キノコ類、そば)

野菜やキノコをたくさん取り入れた和食には、食物繊維たっぷりのメニューが多いです。ぜひ普段の食事で意識してみましょう。

消化にいい料理・調理方法

消化にいい食材や、消化しづらい食べ物についてはわかりました。ほかに、子供に消化のいい食事を用意するうえで気をつけることはありますか?

「乳幼児の消化器官は未熟で、大人と同じではありません。そのため、一度に食べられる量にも限りがあります

子供と大人では、消化機能が異なるということでしょうか?

「食べ物の消化に必要な消化液が大人と同じ量になるのは、3歳頃と言われています。とくに赤ちゃんの頃は消化器官が未発達で、生後半年の赤ちゃんは大人と比べて1/2サイズの腎臓しかもっていないそうです。そのため、大人にとっては問題ない食事でも、子供には負担がかかることがあります。年齢が低いほど、脂肪やタンパク質の摂取量や、生ものなどの食材に注意が必要です

小さな子供の胃にも負担が少なく、消化にいいおすすめ料理はありますか?

消化にいい料理として挙げやすいのが和食です。世界の料理の多くが油脂分を多く使うなかで、日本料理では肉や油脂に変わる味付けとして出汁の文化が発達しました。旨味や出汁を活かした味付けが特徴の和食では、強い香辛料を多用しないので、胃に負担をかけることが少ないです」

「また、調理法も『煮る』『蒸す』などがほとんど。炒め物や揚げ物に比べると、油脂分は当然少なくなります。豆腐や白身魚の煮つけ、茶わん蒸し、野菜を入れたおじやなどは消化に良く、なおかつ栄養バランスも優れているのでおすすめです

【子供の消化にいいおすすめ料理】
・湯豆腐
・白身魚の煮つけ(カレイやヒラメなどお好みの白身魚で)
・茶わん蒸し
・おじや、お粥(柔らかく煮込んだ野菜や卵を流し入れるとビタミンやタンパク質が摂取できる)
・にゅう麺(温かいそうめん)、うどん(ほうれん草を入れると栄養価も高まる)
・白菜と豆腐の煮鍋

消化にいい食事の基本は、生ものは避け、食材を加熱して柔らかくすること。また、胃腸の働きを弱める冷たいものにも注意したいですね。子供の不調時にも落ち着いて対応できるように、ぜひ覚えておいてくださいね。

(参考文献:「くらしに役立つ栄養学」「食べて治す!最新栄養成分辞典」「離乳食大百科」「あたらしい栄養辞典」「赤ちゃんと子どもの薬&ホームケア大百科」「新カラーチャート食品成分表」)

お話を聞いたのは…

  • 加野 有美(かの ゆみ) エスキッチン食育サポーター

    大学卒業後より料理講師など食に携わる仕事を経て「食べること=生きること」をモットーに、多くの人が健康的でイキイキと過ごすことができる食の提案をしている。旬の野菜料理やパン、製菓を得意とする。調理師・食育インストラクター・国際薬膳食育師など食に関する資格を多数所持し、食育講座やレシピ提案、ライター業、イベント、出張料理と多岐にわたり活動中。保育士資格を保有し、子どもたちの食育にも力を入れている。

  • エスキッチン
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いこーよ編集部

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