空気の流れでふわふわとゆれるモビール。北欧雑貨のお店などでおしゃれなものも売られていますが、簡単なものなら手作りできるそうです。そこで、定期的にモビール作りの教室を開く親子カフェで、初心者向けの作り方を教わってきました。
赤ちゃんが喜ぶモビールってどんなもの?
モビールとは、紙や木片などのオーナメントを糸や針金で天井からつるし、それらが空気の流れによって複雑な動きを見せるインテリアグッズ。「親子カフェkirakira」オーナーの尾本和琴さんも、ご自身のお子さんがモビールの動きを喜ぶ姿を見てその魅力を知り、その後、カフェでモビールの作り方を教えるようになったそうです。
インテリアアイテムとしても人気のモビールですが、赤ちゃんにはどんなものがおすすめなのでしょうか?
「市販の赤ちゃんグッズは無塗装やパステルカラーのものが多いですが、まだ視覚が発達していない赤ちゃんは鮮やかな色やキラキラ輝くものを好みますね。ベビーベッドの上につるすなら、下からの見え方も意識して作るといいと思います。」
特別な材料も道具も不要!簡単に出来るモビール作り
ではさっそくモビールを作ってみましょう。モビールづくりに必要な手順は以下の7ステップ!
- 材料と道具を揃える
- アームを作る
- オーナメント用の紙を切る
- オーナメントを完成させる
- レイアウトを決める
- 糸をはさみこむ
- アームとオーナメントを合わせて、完成!
まずは、モビール作りに必要な材料、道具を用意するところから説明していきます。
1.材料と道具を揃える
モビール作りに必要な材料に特別なものはありません。すべて100円ショップでもよく売られているものばかりですので、比較的簡単に調達できます。
【かならず必要なもの】
- 色画用紙
- 型(ボール紙などで作ったもの、グラスやキャップなど)
- アルミニウムなどの針金(今回は35cm程度使用)
- ミシン糸
- ペンチ
- セロハンテープ
- シャープペンシル
- のり(スティックタイプが便利)
【あるといいもの】
- ラメ入りや箔などのキラキラした折り紙
- シール
- モールやリボンタイ
2.アームを作る
針金をペンチで好みの長さにカット。今回は20cm・15 cmと長さに変化をつけて2本用意しましたが、数も長さも好みでOK。安全対策とひも通し穴づくりを兼ねてペンチで両端を丸めます。
3.オーナメント用の紙を切る
色画用紙にシャープペンシルなどで好きな形を描き、ハサミで切り抜きます。お花や丸、ちょうちょなど、好きな形でOK。大きさは、今回はお花が直径6cm、丸が直径3cm、ちょうちょのいちばん長いところが7cmです。型は、あらかじめ厚紙を使って作っても家にあるもので型を取ってもフリーハンドで描いてもOK。
紙の枚数は、糸をはさみこむので1つのオーナメントにつき最低2枚必要。それ以上なら何枚でもOKなので、いろいろ工夫できそうです。
今回用意したオーナメントはこの3種類です。
お花…3つ
折り紙のパッケージに入っていた厚紙で型紙を作り、お花1つにつき4枚、合計12枚を準備。4枚を貼り合わせるので、切るときは左右対称にすること。
ボール…5つ
ペットボトル飲料のキャップを利用して、ボール1つにつき4枚、合計20枚を準備。こちらも、4枚を貼り合わせるので、切るときは左右対称にすること。
ちょうちょ…2つ
画用紙を二つ折にしたものを2枚重ね、フリーハンドでちょうちょを描いた線に沿ってカット。ちょうちょ1つにつき2枚、合計4枚を準備。
4.オーナメントを完成させる
お花とボールはすべて2つ折りにします。このとき、裏表がある場合は見せたいほうを内側に。外側同士をのりで貼り合わせます。4枚で作る場合、下から見ると十文字になります。最後の1カ所は糸をはさみこむので貼り合わせずに、そのままにしておきましょう。
ちょうちょは、ここではひとまずそのままで。パーツが2枚なので、糸をはさみこむときに貼り合わせて完成させます。
今回は、シールや折り紙、別の色の画用紙、リボンタイなどでデコレーションしましたが、切り絵風にしたり、絵を描いたりしても楽しそうです。
5.レイアウトを決める
アームとオーナメントが用意できたら、テーブルの上に仮置きしてレイアウトを決めます。あとでバランスを取るので、糸の長さ、パーツの数、配置とも自由に決めて大丈夫。糸はつるしたい長さに20cmほど足した長さで切っておきます。
6.糸をはさみこむ
糸をオーナメントにはさみこんでつなぎます。のりだけでは外れてしまう場合があるので、必ず完成したときに見えないところをセロハンテープでしっかりとめてから、のりで貼り合わせます。
アームにかける部分は先に糸を結んで輪をつくっておきます。できた結び目を隠すようにオーナメントのパーツを貼り合わせるようにすると、よりキレイに仕上がります。
いよいよ仕上げ!失敗しないための重要ポイントとは?
最後の仕上げの前に、大切なポイントをお伝えします。それは必ず、つり下げたときに下になるオーナメントから組んでいくこと。アームの両端につるしたオーナメントのバランスが取れていなければ、モビールのゆらゆらした動きにならないためです。下から組んでいき、アームの両端にオーナメントをつるすたびにバランスを取っていけば、複雑なものでも失敗しないそうです。
7.アームとオーナメントを合わせて、完成!
下になるアームの両端にオーナメントをかけ、ミシン糸をアームの真ん中あたりに数回巻きつけます。糸を上にのばして20cmくらい上からぶら下げられる位置を手で持ち、糸を巻きつけた位置を少しずつずらすことによって、バランスが取れるところを探します。
バランスが取れる位置がわかったら、巻きつけた糸の両側にセロハンテープを巻き、糸が動かないように固定。糸の端は上になるアームにかけるため、端に輪を作ってひと結びにしておきます。
次に上になるアームの片側にオーナメントをかけ、反対側に、下のアームをつるした糸をかけます。下のアームと同じように真ん中あたりにミシン糸を巻きつけてから、バランスの取れる位置を見つけて固定し、同じように端を始末したら完成です。
集中することがママたちのリフレッシュにもなる
モビール作りは初めてでしたが、尾本さんにも手伝ってもらいつつ1時間ほどで完成。予想以上にかわいくできて大満足です。それと、紙やハサミを使うのが新鮮で楽しい! 聞けばカフェの教室でも同じような感想が出ているそうです。
「紙をハサミで切る機会って、大人になると意外と少ないんですよね。クラフトパンチなどでもっと簡単に作ることもできるんですが、このカフェの教室ではあえてハサミを使っています。最初は思うように動かせなくても、だんだん上手に切れるようになって…。集中することがママたちのリフレッシュにもなっているようです(尾本さん)」
完成したモビールを家に飾ったところ、もう赤ちゃんではない子どもたちまで大喜び! 布で作ってもかわいいかも、もっと薄い紙にしたらどうだろう、クッキー型が使えるかも、鈴をつけたら楽しいかも…などと、夢は広がるばかり。リフレッシュにもなって、子どもも喜ぶモビール作り。ぜひチャレンジしてみて下さい。