小学生高学年の女子といえば、友達同士、恋バナで盛り上がりたいお年頃。中には実際に彼氏がいるなんて子もちらほら出てくるのではないでしょうか。とはいえ、まだまだ幼い子どもの恋愛を、親としてどうやって見守るべきなのか心配になってしまいますよね。そこで、女子小学生向けのおしゃれ雑誌「ニコ☆プチ」編集長の山元琢治さんに、最近の小学生の恋愛事情や親の関わり方についてお話を聞きました。
恋愛の重要度はまだ低い!?「付き合う」状態を楽しむだけ
最近の小学生は、親世代が子どもの頃に比べて恋愛も積極的になっているような気がするのですが、実際のところはどうなのでしょうか？
「小学生高学年くらいは、外見も内面もまだ幼い子もいれば、びっくりするほど大人びた子もいて、すごく個人差のある時期なので、恋愛の実態についても一概には言えないのが正直なところです。ただ、現場で多くの小学生を見ている実感として、小学生女子にとって恋愛の重要度はまだそんなに高くないように思います。『付き合う』といっても具体的になにかが起こるわけでもなく、ほとんどの場合がそういう口約束を楽しんでいるだけではないでしょうか」
実際に２人で過ごす時間を持つことよりも、「彼氏がいる」という状態そのものに憧れているだけなんですね。
「冷やかされるのを嫌って、二人で一緒に下校することすらなかったり、一対一でのデートというのもあまり聞かないですね。恋愛に夢中になるよりも、習い事やクラブ活動を頑張っていたり、おしゃれに興味を持ち始めてかわいくなる努力をしてみたり、何かに一生懸命になっている子が多い印象です」
確かに筆者が小学生だった頃を思い返しても、おおっぴらに彼氏と行動している子というのはかなりレアな存在だったかも…。想像していたより健全なようで、ちょっと安心しました。
初彼氏の理想は15才！実際に付き合うのはまだ先のこと
「ニコ☆プチ」が読者の小学生約5000人にアンケートを実施した結果、「好きな人はいる？」の質問には、79%が「いる」と回答しています。でも、実際に彼氏がいると答えたのは18%にとどまり、まだまだ少数派の様子。
一方で、「友達と恋バナってする？」の質問には、94%が「する」と回答。小学生女子にとっての恋愛とは、女子同士で盛り上がるためのコミュニケーション材料なのかもしれませんね。
また、「初彼氏は何才の時が理想？」との質問には、「15才：29%」「13才：24%」「14才：19%」「12才：19%」「16才：9%」との結果が。好きな人がいても、実際にお付き合いをする関係になるのは、もう少し先でいいという思いがあるようです。
（「ニコ☆プチ」2016年2月号 2015年総まとめ！ベストヒットランキングより）
恋愛やおしゃれを通して子どもとコミュニケーションを
最近は、子どもに対して、恋愛やおしゃれに積極的になってもらいたいと願う親が増えていると山元さん。
「恋愛に関してなんの免疫もないまま大人になるよりも、早いうちから少しずつ段階を踏んでいくほうがいいと考えている親御さんが多いと思います。おしゃれに関しても、お母さんの感覚がすごく若いので、『これかわいいよね』と一緒に相談しあって、ファッションを通してコミュニケーションをとっているようです」
この時期のおしゃれとは、男子のためにしているわけではなく、もちろん自分自身のため。かわいくなることで自分に自信を持ったり、前向きになることができるといいます。親としても、その気持ちを応援してあげたくなりますね。
「中学生くらいになると自然と親離れしていきますから、恋愛もおしゃれも、親が積極的に相談に乗れるのは小学生のうちだけかもしれません。そういう意味では、この先子ども自身が生きていくうえで間違った選択をしないように、小学生のうちにできるだけたくさんの会話を交わしておくことが一番大切なことかもしれないですね。」
小学生のうちに、オープンに何でも話せる親子関係を築いておくことが大切なようです。親子関係の土台をしっかり作っておくことは、この先、子どもの恋愛を信頼して見守っていくために、親自身にとっても必要なことですね。
