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どんぐりを貯金できる「どんぐり銀行」とは? 交換品も紹介!

2017年10月31日近藤 浩己

秋になると、公園などにたくさん落ちているどんぐり。子どもが夢中になってたくさん拾うので、処理に困っているママパパもいるはずです。実は、どんぐりを貯金する「どんぐり銀行」というものがあるのをご存知でしょうか? 今回は、「どんぐり銀行」のサービスなどについて紹介します。

親子で楽しむ!どんぐり遊び&おもちゃ作り

「緑を好きになってほしい」という思いから生まれた

「どんぐり」を貯金できる?

「どんぐり銀行」とは、具体的にどんな銀行なのでしょうか。

どんぐり銀行は、その名の通り、どんぐりを扱う銀行です。拾ったどんぐりを専門の銀行に預けると通帳に記帳され、どんぐりが貯まるとオリジナルグッズや苗木と交換できます

こう答えてくれたのは、香川県環境森林部みどり整備課森づくりグループの稲澤建太さん。

どんぐり銀行は、今では全国のさまざまな団体や行政機関が活動を行っていますが、もともとは香川県発祥の取り組みなのだとか。

「平成4年10月からスタートし、今年で25年を迎えます。取り組みが始まった当時は、香川県でも人と森林の関わりが薄くなってきた頃。森林への関心が「土地」としての価値だけになってしまい、無秩序な土地開発などが行われていたそうです」

「そこで当時のみどり整備課の職員が、『県民のみなさんに森を好きになってもらわないと、森林と人がどんどん離れていってしまうのではないか』と、どんぐりを扱う銀行を着想したと聞いています」

どんぐりを拾うために公園や森に行くことで、緑に触れ合うきっかけを作りたい。そんな思いから生まれたのが「どんぐり銀行」。その後、この活動に共感した団体などを通して、全国的に広がったようです。

確かに、緑に触れ合うことで森に興味を持てば、環境問題が身近に感じられそうです。

どんぐりを預ける手順とは

では、どんぐりを預けるにはどうすればいいのでしょうか。手順を教えてもらいました。

(1)公園や森でどんぐりを拾う

預金できるのは、茶色に熟して、自然に落ちたどんぐりのみ。木に実っているどんぐりは、そっとしておくのがルールです。

(2)預金するどんぐりを選別する

どんぐりは種類によって、通貨単位が異なります。香川県の場合は、クヌギ、アベマキなどの丸々とした形の大きなどんぐりを10D(10どんぐり)、コナラ、アラカシなどの細長くて小さなどんぐりを1D(1どんぐり)として数えます。

また、拾ったどんぐりは、水を張ったバケツなどに浸けて、浮かんできたものは除外し、水にちゃんと沈んだものだけを数えます。1D、10Dの種類別に分けて個数を数えたら、袋などに入れます。

(3)お預け入れ票に記入する

「どんぐり銀行お預け入れ票」に名前、住所、預金するどんぐりの数など、必要事項を記入します。預け入れ票は、どんぐり銀行各窓口に置いているほか、公式サイトからダウンロードすることもできます。

なお、1回当たりの預け入れ限度額は5,000D。どんぐりは森の生き物たちの大切な食料でもあるので、拾いすぎには注意しましょう。

(4)預け入れ

いよいよどんぐりを預け入れます!

預け入れ票とどんぐりをどんぐり銀行の窓口に持っていきます。香川県の場合は、県内に6カ所の窓口があります。また、昨年からは臨時支店として、香川県内20カ所で出張窓口も開かれています。窓口が遠い場合は、郵送でも預け入れ可能。窓口や郵送先は、香川県のどんぐり銀行公式サイトで確認してください。

(5)通帳をもらう

これが香川県の「どんぐり銀行通帳」です!

どんぐりを預けたら、記帳された通帳が発行されます。通帳の発行手数料は無料。ただし、郵送の場合の送料は自己負担になります。

なお、香川県ではどんぐり銀行に預金すると、希望者に「みどりづくりニュース」という情報誌を送付しています。これは、森づくり活動や森林体験の情報誌。公式サイトでも見られますよ。


集めたどんぐりは払戻グッズや苗木と交換

いろいろな苗木と交換できます

では、どんぐりを預けると、将来どんなことができるのでしょうか。

一定額以上預金が貯まると、払い戻しができます。払い戻しは、シールやポストカードなど、どんぐり銀行の払戻グッズか苗木との交換です。苗木はどんぐりのほか、杉やヒノキなど12種類から選べ、それぞれ100Dから交換可能です

払い戻しは期間が決められていて、払戻グッズの場合は毎年4月1日から12月の第1金曜日まで、苗木の場合は毎年3月の第2日曜日です。また、苗木の場合は、事前に希望する苗木を申し込んでおく必要があります。

「また、払戻グッズの中には、DBポイント券というものもあります。どんぐり銀行の活動に協賛していただいている菓子店などの企業・団体等で、必要に応じたDBポイント券を支払うと、さまざまなサービスを受けることができます」

「なお、預金額そのものを寄付することもできます。寄付金額に応じて交換した苗木は、各種施設や森林イベントに提供しています」

苗木を植える場所があれば、子どもと一緒に木の成長を楽しめますし、自宅に苗木を植える場所がない場合でも、寄付することで緑化運動に参加できる点はうれしいポイントですね!

香川県だけでも2万人を越える預金者が!

香川県のどんぐり銀行がスタートして25年。どれくらいの人が利用しているのでしょうか。

平成28年度までで預金者数は累計2万3589人になります。2万人を越える人が銀行を利用してくれています」

「また、平成28年度時点で払い戻した苗木はのべ本数で4万2532本です。預金されたどんぐりは、県内の採石場跡地に蒔いて、緑化に利用したりもしています」

楽しくどんぐりを拾うことが、緑を増やすお手伝いにつながっているのですね!

「どんぐり銀行を通じて緑にふれあい、緑を好きになってもらいたいですね。好きという気持ちが、緑を増やすことにつながると思いますから」

日本各地のどんぐり銀行について

ちなみに、香川県のどんぐり銀行は、あくまで香川県独自の取り組み。利用できるのは、香川県に住んでいる人だけです。そのほかの、日本各地にある「どんぐり銀行」は、それぞれの団体が運営しています。「ベネリック株式会社」が運営しているどんぐり銀行などが有名です。

全国に預金窓口を展開している団体もありますが、地域や団体によって、それぞれ預け入れ・払い戻し方法など細かなルールが異なりますので、詳しい情報は各運営会社等の公式サイトなどでご確認ください。

森はもちろん、公園などにも落ちているどんぐり。この秋は、ぜひ子どもと一緒に楽しくどんぐりを拾って、緑に触れ合う機会を作ってみませんか?

お話を聞いたのは…

  • 香川県環境森林部みどり整備課森づくりグループ

    平成4年、当時のみどり整備課の職員の発想から「どんぐり銀行」がスタート。ボランティア団体などと共同で取組みを進め、今年で25年目を迎える。平成29年度からは、クラフト体験や森林整備体験などを行う「みどりの学校」もスタート。県民が緑に親しむための取組みを積極的に行っている。

  • 「どんぐり銀行」公式サイト
  • みどりの学校
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ライター紹介

近藤 浩己

1974年生まれ。ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」のライター。トラック運転手からネイルアーティストまでさまざまな職を経験。しかし幼い頃から夢だった「書くことを仕事にしたい!」という思いが捨てきれずライターに。美容・ファッション系ライティングが得意だが、野球と柔道も好き。一児の母。

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