最近、「親子留学してみたい」という声をよく聞きます。生の英語に触れさせたい、親子で特別な思い出を作りたいと理由はいろいろですが、早い人だと1年前から計画を立てているとか。人気の行き先は?期間は?メリットは? 親子留学をサポートするウインテック留学センターのカウンセラー位田(いんでん)麻美に最近の傾向を伺いました。

「夏休みに1〜2週間行かれる方が多いですね。お子さんは、未就学児から小学校低学年まで。高学年になると単身でサマーキャンプに参加する子が増えます。『高学年になると一緒に行ってくれないだろうから今のうちに家族で一緒の体験をしたい』というお母さんもいました」
ちなみに、私たち親子は7月20日出発でしたが、親子留学を思い立ったのが5月半ば。もっと早めに準備していれば(思い立っていれば)飛行機代も抑えられ、ビザや学校のリサーチも十分できたはず…。親子留学を考えている方は、ぜひ早め早めをオススメします。

「また、オーストラリアも人気があります。7〜8月はオセアニアは冬ですが、比較的暖かいケアンズやゴールドコーストによく行かれます。オーストラリアの長所は、日本の夏休みに現地の公立小学校が通常授業をしていること。1週間からの短期留学の受け入れにも積極的で、英語が話せなくてもネイティブの子どもたちとコミュニケーションできる環境が整っています。また、ハワイやカナダはサマープログラムが充実しています。親が語学学校に通っている間にお子さんは同じ系列のキッズクラスに参加するなど親子共に楽しめるでしょう」
時期や期間をしっかり見極め、計画を立てていきたいですね。
「行く前は無口だった13歳のお子さんは、クラスメイトの積極性に刺激を受けたのでしょう、『もっと居たかった』と元気に話してくれました。2週間カナダに行ってきた7歳のお子さんは、カナダが『キャナダ』になっていた(笑)。小さい時に外国へ行くとそのまま吸収します。自分の語学力がネイティブに通じるかを試す機会にもなりますし、仲良くなった友達と帰国後にメールのやりとりをしたりして、英語へのモチベーションも高まります。得意なことを伸ばしてもらえる向こうの教育もいいなと思います。副産物は大きいですね」
私たち親子の一番の収穫といえば、やはり多彩なルーツを持つ人たちと友達になれたことです。世界にはいろいろな文化や外見を持つ人がいると身近に知ることで、「人と違うこと」に対する偏見や悩みは生まれにくくなるのではないでしょうか。娘たちがクラスメイトと遊びながら(英語なんてしゃべらずに!?)仲良くなるのはもちろん、親も「子育て」という共通の話題がある分、ママ友を作りやすいのはありがたかった!
子どもの英語力の点では、ABCの基礎から学ぶキンダーガーテン(*)に入学すると、ひと月で簡単な絵本を読み始めたのは驚きでした。帰国後、その英語力をどうキープするかは目下の課題ですが…。もし長期休みに「子どもの成長にプラスになる何かを」と考えていたら、親子留学をプランの一つに加えてみてはいかがでしょうか。
注)*キンダーガーテン…小学校に付属された幼稚園。わが子は遊び中心のプリスクールに9ヵ月間通った後、キンダーガーテンに4ヵ月間通いました。
「小さいうちに英語を」熱高まる!

文部科学省の「外国語活動」の教科格上げ方針で熱が過熱
「小学校5〜6年生で必修になった外国語(主に英語)の活動が、2020年までには週3コマの正式な科目となり、英語の開始も3年生まで引き下げられる見通しです。こうした英語教育の低年齢化に伴って親子留学も増えてきた印象です。また2011年の東日本大震災の影響で海外へ目を向けるようになったという人も。以前は、親の留学に子どもが同伴する『親主導型』が多かったのですが、最近は子どもの教育が主な目的の『子ども主導型』に変わってきました。長期留学や移住の下見にと将来のことまで考えている方も多いですね」夏休みを利用したショートステイが未就学児〜小学生に人気!
ウインテック留学センターは「オーダーメイド留学」を謳う留学サポート会社。これまでに2万5000事例の留学を手がけてきました。2008年には0〜18歳までのジュニア世代を対象としたサイト「ジュニア留学ネット」を開始。2014年はおよそ40組の親子留学を実現しました。「夏休みに1〜2週間行かれる方が多いですね。お子さんは、未就学児から小学校低学年まで。高学年になると単身でサマーキャンプに参加する子が増えます。『高学年になると一緒に行ってくれないだろうから今のうちに家族で一緒の体験をしたい』というお母さんもいました」
高まる人気に、準備は早めが肝心!
欧米の夏休みは、通常6月スタート。4〜5月の準備では遅いほうだと位田さん。「ジュニア留学ネットのアクセスは前年12月頃から増え、1〜3月がピークです。人気のハワイはコンドミニアムが一杯になってしまうので早めに動きがあります」。ちなみに、私たち親子は7月20日出発でしたが、親子留学を思い立ったのが5月半ば。もっと早めに準備していれば(思い立っていれば)飛行機代も抑えられ、ビザや学校のリサーチも十分できたはず…。親子留学を考えている方は、ぜひ早め早めをオススメします。
親子留学デビューならどの国が楽しい?

夏にオススメなのは、カナダ、オーストラリア
「バンクーバー(カナダ)は山あり海ありの豊かな自然とカラッとさわやかな夏が魅力。日本からのアクセスもよく、親子留学にはぜひオススメしたい都市です。」「また、オーストラリアも人気があります。7〜8月はオセアニアは冬ですが、比較的暖かいケアンズやゴールドコーストによく行かれます。オーストラリアの長所は、日本の夏休みに現地の公立小学校が通常授業をしていること。1週間からの短期留学の受け入れにも積極的で、英語が話せなくてもネイティブの子どもたちとコミュニケーションできる環境が整っています。また、ハワイやカナダはサマープログラムが充実しています。親が語学学校に通っている間にお子さんは同じ系列のキッズクラスに参加するなど親子共に楽しめるでしょう」
注目度が上がっているアジア圏の受け入れ状況は?
「格安な現地校は留学プログラムが整備されていないところがほとんど。サポート会社を介したとしても、教師とのやりとりは親がしなければならず、親の英語力がある程度必要になるでしょう。そうでない場合、留学プログラムのあるインターナショナルスクールという選択肢になりますが、これではかえって費用が高くついてしまうことも。治安の心配がない地域を選ぶ必要もありますね」気になる予算の目安は…?
「予算の多くを占めるのは滞在費と航空券です。これらは時期によって大きな開きがあるのはご承知でしょう。例えば、お盆の時期にハワイのコンドミニアム滞在で1週間という場合、一人およそ50万円が目安でしょうか…。ゴールデンウィークや夏休み時期を避けるだけで一人15〜20万円くらい予算を抑えられるでしょう」時期や期間をしっかり見極め、計画を立てていきたいですね。
英語だけじゃないプラスαな体験を
親子留学から帰って来た子どもに会うと、わずかな期間で成長を目の当たりにするという位田さん。「行く前は無口だった13歳のお子さんは、クラスメイトの積極性に刺激を受けたのでしょう、『もっと居たかった』と元気に話してくれました。2週間カナダに行ってきた7歳のお子さんは、カナダが『キャナダ』になっていた(笑)。小さい時に外国へ行くとそのまま吸収します。自分の語学力がネイティブに通じるかを試す機会にもなりますし、仲良くなった友達と帰国後にメールのやりとりをしたりして、英語へのモチベーションも高まります。得意なことを伸ばしてもらえる向こうの教育もいいなと思います。副産物は大きいですね」

子どもの英語力の点では、ABCの基礎から学ぶキンダーガーテン(*)に入学すると、ひと月で簡単な絵本を読み始めたのは驚きでした。帰国後、その英語力をどうキープするかは目下の課題ですが…。もし長期休みに「子どもの成長にプラスになる何かを」と考えていたら、親子留学をプランの一つに加えてみてはいかがでしょうか。
注)*キンダーガーテン…小学校に付属された幼稚園。わが子は遊び中心のプリスクールに9ヵ月間通った後、キンダーガーテンに4ヵ月間通いました。