飛行機での移動は、待ち時間も長く、機内では自由に動けないなど、子連れにとっては難易度の高いもの。でも、きちんと準備をすれば、楽しい時間に変えられますよ!
筆者も、「子どもと飛行機」には全くいい思い出がありません。2時間半が永遠に感じられた1歳時、「退屈」が大敵となった2〜5歳時。子どもが7歳になる今も飛行機といえば覚悟と気合あるのみです。
そこで、子連れ旅行や旅を通しての教育(旅育)を提案している旅行ジャーナリスト村田和子さんに「子どもと飛行機」をトラブルなく快適に過ごすポイントを伺いました。
飛行機に乗ったら客室乗務員にあらかじめ挨拶を、と村田さんは強調します。「親がトイレに行く時に見ていてもらったり、ミルクを持参すれば調乳をしてくれることもあります。子どもがぐずった時、客室乗務員は慣れているので心強い味方になってくるでしょう」。
「おむつ替えは搭乗前にしておきましょう。小腹を満たすおやつ、離発着時の耳抜きのための水分や飴などもすぐ取り出せるといいですね。気圧で体が膨張しますから体を締め付けないゆったりした服装で。暑さ寒さを調節する着替えも準備しておきましょう」。
「お気に入りのおもちゃと目新しいおもちゃを準備しましょう。手を使って静かに集中できる折り紙やぬり絵、シールブックはおすすめです。注意したいのはスマホやゲーム機。画面の動きが早く、気分が悪くなる原因になります。便利ではありますが、短時間の使用にとどめたいですね」と村田さん。
「大人だってどこへ行くかわからない、いつまで乗っているかわからないじゃ不安だしつまらないですよね。一緒に時計を見たり目的地に着いてからの楽しいことを話したりすると、子どもって意外とできるんですよ。マナーを学ぶ場になると同時に、親に連れられて行くのではなく、自分で行くというモチベーションになります。静かにできたら褒めることも大事です」。さすが「旅育」を謳う村田さん。移動時間は子どもの成長を促し、親子のコミュニケーションを深めるチャンスだと教えてくれました。
もう一つ、「パパの協力も大事」と付け加えます。「ママがトイレに立つ時、パパが抱っこしたらかえって泣いてしまった、なんて話も聞きます。旅行が決まったら、普段からパパが慣れておくようにするといいですね」。
こんな「声掛け」をするだけで「周りの目」はずいぶん変わると村田さん。
「0〜2歳くらいなら周りの人に『子どもがご迷惑をおかけするかもしれません』と一声掛けておくのはいいことだと思います。ただそれ以上の年になると、親の開き直りととられる可能性も…。おすすめは、周りに聞こえるように子どもにあらかじめ『○時間くらい乗っているよ』と伝え、『機内では静かにしようね』と言い聞かせること。周りの人はけっこう親の態度を見ています」。
筆者も、「子どもと飛行機」には全くいい思い出がありません。2時間半が永遠に感じられた1歳時、「退屈」が大敵となった2〜5歳時。子どもが7歳になる今も飛行機といえば覚悟と気合あるのみです。
そこで、子連れ旅行や旅を通しての教育(旅育)を提案している旅行ジャーナリスト村田和子さんに「子どもと飛行機」をトラブルなく快適に過ごすポイントを伺いました。

写真提供:旅行ジャーナリスト・村田和子さん
まずは予約の段階が勝負! ポイントは?
村田さんはまず「飛行機の予約の段階からできることがあります」と話します。ポイントは、どの航空会社を選ぶか、何時の便にするか、どの座席にするか。どの航空会社にするか?
「子連れ向けの専用デスクがあれば、電話で座席指定を優先的に対応してくれたり、国際線ならバシネットやチャイルドミール・離乳食をお願いできます。サービス面を重視するなら子連れには、格安航空会社よりJALやANAのようなフルサービスエアラインがおすすめです」何時の便にするか?
「フライトの時間は子どもの生活リズムに合わせて計画を。その際、空港までのアクセスを考慮するのを忘れずに」どの座席がいい?
「座席は、乗り降りしやすい機体前方、酔いが気になるなら翼付近が揺れにくくいいでしょう。スクリーン前の座席は、前に座席がなく子連れに人気です。客室乗務員の手を借りやすい通路側、幼児になると窓から翼を見て楽しむ子もいるのでその場合は窓側、と状況に合わせて選ぶといいでしょう」飛行機に乗ったら客室乗務員にあらかじめ挨拶を、と村田さんは強調します。「親がトイレに行く時に見ていてもらったり、ミルクを持参すれば調乳をしてくれることもあります。子どもがぐずった時、客室乗務員は慣れているので心強い味方になってくるでしょう」。
乳児、2歳、3歳以上…年齢によってぐずりの原因は違う
乳幼児は生理的な原因を取り除くのが大事!
「そもそも子どもがぐずる原因は生理的なものが大きい」と村田さん。おむつの不快感、空腹、眠気、暑さなどに加え、飛行機という「高度・気圧の高い密室」では、子どもは不安を感じることも多いようです。「おむつ替えは搭乗前にしておきましょう。小腹を満たすおやつ、離発着時の耳抜きのための水分や飴などもすぐ取り出せるといいですね。気圧で体が膨張しますから体を締め付けないゆったりした服装で。暑さ寒さを調節する着替えも準備しておきましょう」。
2歳頃から始まる「退屈からのぐずり」に対処するには…?

3歳〜4歳児には、きちんと説明して理解させるのが効果的
3〜4歳になると、2歳児以下のようないわば「モノで釣る」に加えて「きちんと説明して理解させる」が効果的になるとも話します。「大人だってどこへ行くかわからない、いつまで乗っているかわからないじゃ不安だしつまらないですよね。一緒に時計を見たり目的地に着いてからの楽しいことを話したりすると、子どもって意外とできるんですよ。マナーを学ぶ場になると同時に、親に連れられて行くのではなく、自分で行くというモチベーションになります。静かにできたら褒めることも大事です」。さすが「旅育」を謳う村田さん。移動時間は子どもの成長を促し、親子のコミュニケーションを深めるチャンスだと教えてくれました。
もう一つ、「パパの協力も大事」と付け加えます。「ママがトイレに立つ時、パパが抱っこしたらかえって泣いてしまった、なんて話も聞きます。旅行が決まったら、普段からパパが慣れておくようにするといいですね」。
声掛けをするだけで、周りの目は変わる
子どもが騒いだりぐずったりすると、何より「周りの目」が気になるもの。孤軍奮闘していると「周りの人はみんな敵!」のように感じ、親自身が追い込まれた気持ちになることも少なくありません。反対に、周りの人がニコッとほほえんでくれただけで俄然救われることも。こんな「声掛け」をするだけで「周りの目」はずいぶん変わると村田さん。
「0〜2歳くらいなら周りの人に『子どもがご迷惑をおかけするかもしれません』と一声掛けておくのはいいことだと思います。ただそれ以上の年になると、親の開き直りととられる可能性も…。おすすめは、周りに聞こえるように子どもにあらかじめ『○時間くらい乗っているよ』と伝え、『機内では静かにしようね』と言い聞かせること。周りの人はけっこう親の態度を見ています」。