子供の歯磨きの習慣化がうまくいかず、困っているお母さん、お父さんは多いのではないでしょうか? かくいう筆者も我が子と格闘中。歯磨きを嫌がり暴れ泣き叫ぶ我が子を前に「誰のためにやっていると思っているんだ…」と途方に暮れてしまうことも。
そこで保育園・幼稚園などで歯磨き指導に使われている「はみがきのうた」を作った歯科衛生士の春風あかねさんに、子供の歯磨きを習慣化するときのポイントをいくつか聞いてみました。
「お子さんが自然に歯磨きに興味を持つよう、好きなキャラクターの歯ブラシを用意すると良いですね。仕上げ磨きの際は、子供にこのお気に入りの歯ブラシを持たせてください。自分で歯を磨こうとしたらそのままやらせ、その合間に親がしっかり磨くための歯ブラシが別にあるとベストです。」
「歯磨きを題材にした絵本を、普段から読み聞かせるのもいいですね。他には歌を歌うことも歯磨きの時間を楽しいものにするのでおすすめです。私の作った『はみがきのうた』は磨く場所を6つに分け、効率よく歯磨きができるように工夫しています。」
「私は3人、子育てしましたが『寝る前にしっかり歯を磨く』ことに妥協してはいけません。嫌がるときも泣くときに口は開くものですから、そのすきにぱぱっとブラッシングをしてしまいましょう。最悪でも、歯ブラシを入れるマネだけでも行い『歯磨きは絶対やるもの』と子供に思わせることが必要です。」
日頃から歯磨きは楽しいと教えながらも、やることはきっちりやるという親の覚悟が大事なんですね。
「一番安全な体位は、親が床に脚を広げて座り、股の間で仰向けにした子供の頭を挟んで固定する姿勢。子供の口を覗き込むときはなるべく笑顔を心がけましょう。『あっ、口の中にばい菌が見えた!』『早く磨いてばい菌をやっつけよう!』といった声がけも有効です。」
なるほど、そういった「ごっこ遊び」って子供は好きですもんね。磨き方自体にもコツなどはあるのでしょうか?
「子供が嫌がるのは、間違った磨き方で痛みを感じている可能性もあります。歯ブラシは鉛筆のように持ち、その重みだけで磨く感覚、大人が自分の歯磨きをするときの半分以下の力で磨くこと。それから、上唇をめくると前歯の中心の上あたりに膜(上唇小帯)があります。この膜にブラシが当たると痛くて嫌がるので、歯ブラシを持っていない方の手の指でガードしてあげてください」
この痛みで歯磨きを苦手にする子供も多いのだとか。歯磨き指導でも一番よく注意する点なのだそうです。
「それから嫌がらずにしっかりと歯磨きが出来たら、大げさにほめてあげましょう。子供が歯磨きを嫌がるのは、なぜ必要なのか理解できていないからです。絵本の読み聞かせが理解できるお子さんであれば、歯磨きをつけない歯ブラシで歯を磨き、透明なコップに水を入れてその中で歯ブラシをゆすぎ、濁った水を見せ『これがお口のばい菌なんだ』と教えてあげると、歯磨きの必要性が理解しやすくなると思います。」
「お父さんにやって欲しいのは子供と楽しむ『歯磨きごっこ』。立場を変えて、自分の歯を子供に磨かせるんです。口の中をブラシで磨かれることは、別に怖くないということが直接伝わりますからね。喉を突かれないように注意は必要ですが、お子さんが興味を持つきっかけになると思います。子供と入るお風呂の時間を利用しコミュニケーションの一つとしてやってみるのも有効です。」
ちなみに、どうしても歯磨きをしたがらない時に、最低限磨いておいたほうがいいのは『奥歯の噛み合わせ』とのこと。溝に汚れがたまりやすいのだそうです。あとは念入りにうがいをして対処するようにしましょう。
そこで保育園・幼稚園などで歯磨き指導に使われている「はみがきのうた」を作った歯科衛生士の春風あかねさんに、子供の歯磨きを習慣化するときのポイントをいくつか聞いてみました。

子供の歯ブラシを手に取る前に、しておくべき事
子どもの歯磨きで初めに気をつけることはなんでしょう?
「子供の歯磨きの習慣化は歯が生える前から始まっています。やっておくべきなのが『親が歯磨きする姿を見せておく』ということ。子供を寝かしつけてから親が歯を磨く、という習慣ではお子さんがあらかじめ歯磨きというものを知っておくチャンスができません。それから、乳歯が生えて離乳食を始めたら歯ブラシの練習として、食後にガーゼで前歯を拭いてあげてもいでしょう。人差し指にガーゼを巻き、水をすこしつけて、やさしく拭いてください。少しずつ慣らしていくのがよいでしょう」子どもが歯磨きを嫌がってしまった場合の対処法は?
歯が生えてからでは、ちょっと遅いんですね。では歯がすでに生えている段階で、既に子どもが「歯磨き=嫌なもの」と認識している場合に、歯磨きが好きになる方法はないのでしょうか?仕上げ磨きは子どもの好きなキャラクターの歯ブラシで
そこで「たとえ上手にできなくても、絶対に怒ってはダメ」と春風さんはいいます。子供が『歯磨き=怒られるもの』だと覚えてしまうからだそうです。子供に歯磨きを習慣づけるなら『歯磨き=楽しい!』と思わせることがポイントなのだとか。「お子さんが自然に歯磨きに興味を持つよう、好きなキャラクターの歯ブラシを用意すると良いですね。仕上げ磨きの際は、子供にこのお気に入りの歯ブラシを持たせてください。自分で歯を磨こうとしたらそのままやらせ、その合間に親がしっかり磨くための歯ブラシが別にあるとベストです。」
歯磨きの絵本を普段から読み聞かせる
さらに、歯磨きを題材にした絵本を活用することも効果的だそうです。「歯磨きを題材にした絵本を、普段から読み聞かせるのもいいですね。他には歌を歌うことも歯磨きの時間を楽しいものにするのでおすすめです。私の作った『はみがきのうた』は磨く場所を6つに分け、効率よく歯磨きができるように工夫しています。」
無理に歯磨きをさせるよりも、習慣づける事が大切
よく子どもの歯磨きに関するアドバイスなどを読むと、「しっかり磨くべき。でも無理強いはしない」と書いてあります。相反する内容のように思えますが、結局どうすれば良いのでしょうか?「私は3人、子育てしましたが『寝る前にしっかり歯を磨く』ことに妥協してはいけません。嫌がるときも泣くときに口は開くものですから、そのすきにぱぱっとブラッシングをしてしまいましょう。最悪でも、歯ブラシを入れるマネだけでも行い『歯磨きは絶対やるもの』と子供に思わせることが必要です。」
日頃から歯磨きは楽しいと教えながらも、やることはきっちりやるという親の覚悟が大事なんですね。

子供の歯磨き中に大切なのは姿勢と声かけ
ところで、歯磨き中に急に暴れて、危ないと感じた事があります。力づくて押さえつけても抵抗するし…。お互いが楽に磨ける姿勢などはあるのでしょうか?「一番安全な体位は、親が床に脚を広げて座り、股の間で仰向けにした子供の頭を挟んで固定する姿勢。子供の口を覗き込むときはなるべく笑顔を心がけましょう。『あっ、口の中にばい菌が見えた!』『早く磨いてばい菌をやっつけよう!』といった声がけも有効です。」
なるほど、そういった「ごっこ遊び」って子供は好きですもんね。磨き方自体にもコツなどはあるのでしょうか?
「子供が嫌がるのは、間違った磨き方で痛みを感じている可能性もあります。歯ブラシは鉛筆のように持ち、その重みだけで磨く感覚、大人が自分の歯磨きをするときの半分以下の力で磨くこと。それから、上唇をめくると前歯の中心の上あたりに膜(上唇小帯)があります。この膜にブラシが当たると痛くて嫌がるので、歯ブラシを持っていない方の手の指でガードしてあげてください」
この痛みで歯磨きを苦手にする子供も多いのだとか。歯磨き指導でも一番よく注意する点なのだそうです。
「それから嫌がらずにしっかりと歯磨きが出来たら、大げさにほめてあげましょう。子供が歯磨きを嫌がるのは、なぜ必要なのか理解できていないからです。絵本の読み聞かせが理解できるお子さんであれば、歯磨きをつけない歯ブラシで歯を磨き、透明なコップに水を入れてその中で歯ブラシをゆすぎ、濁った水を見せ『これがお口のばい菌なんだ』と教えてあげると、歯磨きの必要性が理解しやすくなると思います。」
忙しいお父さんでも出来る!子供に歯磨き習慣をつける方法
私事となりますが、筆者は4歳、1歳の娘を持つ父親。なるべく子どもと関わる時間を持ちたいと思うものの、平日は子供の歯を磨く時間までに帰るのは難しいというのが現実。それでも子供の歯磨きの習慣化に関わったという実績を残しておきたい…。そう考えて、まさに現在子育て中の父親でもある歯科医の小安正洋さんに、特にお父さんの目線で出来る事について聞いてみました。奥歯の溝だけは、絶対に磨くこと
大事なのはいきなり100%を目指さず、段階を経て徐々に正しい歯磨きに持って行くことという小安さん。歯磨きは楽しいもの、気持ちのいいものだということを、自ら子どもたちに伝えているのだとか。「お父さんにやって欲しいのは子供と楽しむ『歯磨きごっこ』。立場を変えて、自分の歯を子供に磨かせるんです。口の中をブラシで磨かれることは、別に怖くないということが直接伝わりますからね。喉を突かれないように注意は必要ですが、お子さんが興味を持つきっかけになると思います。子供と入るお風呂の時間を利用しコミュニケーションの一つとしてやってみるのも有効です。」
ちなみに、どうしても歯磨きをしたがらない時に、最低限磨いておいたほうがいいのは『奥歯の噛み合わせ』とのこと。溝に汚れがたまりやすいのだそうです。あとは念入りにうがいをして対処するようにしましょう。