GWは親子でゆっくり時間が作れる貴重な機会。とはいえ、「小さな子どもを連れて出かけるのは大変そう」と思っているママやパパも多いのでは。そこで、子連れ旅行アドバイザーの小暮祥子さんに、小さな子どもを連れての旅行で気を付けたいことや予定の立て方、持って行くと良いものなど、快適におでかけできるコツをうかがいました。
子連れ旅行のデビューはいつから?

「日帰りのお出かけは、赤ちゃんの首が座るころ(3カ月くらい)から。最初は、移動距離や時間が短めの場所を選んで、無理なくスタートするのがおすすめです」と小暮さん。
「乗り物に長めに乗るような長距離の移動や宿泊を伴う旅行は、お座りができるようになってからだと、パパやママの負担もずいぶん軽減されます。また、赤ちゃんも視界が広くなってくる時期なので一層楽しめるでしょう」
子連れ旅行のデビューは、国内の近場に日帰りがベストなのですね。
海外旅行の旅行先はどうやって選ぶ?
では、海外旅行についてはいかがでしょうか。
「海外旅行も国内の長距離旅行と同じ考え方です。とはいえ、海外旅行に関して言うと、いつからならOKということは一概には言えません。飛行機が生後8日以降と決まっていますので、強いていけばそのぐらいかもしれませんね」
「予防接種が落ち着く1歳ごろからという意見も多いですが、離乳食の時期になると海外の場合は食事の心配も出てきたりするので、むしろ月齢にあった国を選ぶことの方が大切かと思います」
確かに、食事は重要視すべきポイントの一つ。安全な離乳食が手に入る国、衛生面でも安心な国を選んだ方が良いようです。
行き先が決まったら、現地での過ごし方を検討しましょう。
子ども連れの旅行は準備が大切 プラン立ての注意点は?
「子どもが小さなうちはいくつもスポットをめぐる『周遊型』よりも、一つの場所で長く過ごす『滞在型』の方が、移動が少なく気持ちに余裕をもって楽しめます。もし、いくつかのスポットをめぐりたい場合は、予定を詰め込みすぎないことがポイントです」
せっかくの旅行なので、あれもこれも見て回りたい気持ちがわいてしまいますが、そこはぐっとこらえて、滞在場所を絞るのが良いようです。
「スケジュールの中で、いつ、どこで子どもの授乳(食事)やお昼寝ができそうかも、ある程度想定して考えておきましょう。できるだけ普段の生活リズムに合わせられるとよいでしょう。大人にとって旅は非日常を楽しむものですが、小さな子どもには日常に近い生活ペースで過ごせることが大切です」
車・電車・飛行機 移動手段別の注意点

また、現地までの移動手段も気になるところ。移動手段別の注意点を伺いました。
・車での移動の場合
「子どもが小さいと自家用車での移動は楽ですが、長距離の運転はパパやママの負担にもなります。面倒な場合は、現地についてからレンタカーを借りるプランも便利なので、検討してみてください。レンタカーを利用する場合は、チャイルドシートをレンタルするのも忘れずに」
・飛行機や新幹線の場合
「飛行機や新幹線を利用する場合は、空港や駅までのアクセスの仕方に加えて、時間帯にも注意しましょう。よくある失敗例ですが、ちょうどよさそうな時間のフライトにしたのに、空港までの電車が通勤ラッシュとかぶってしまったという話を度々聞きます」
「また電車移動の場合、子連れファミリーにおすすめなのは、送迎のある宿。主要駅から直通バスのある宿なら、交通費も抑えられるし、公共の乗り物よりは気を遣わず、子どもといっしょに移動時間を楽しめるので、一考の価値ありです」
続いて、持ち物や移動の注意点も伺いました。
持って行くと便利なものは? 移動時に注意することは?

1.持ち物の注意点
旅行はなるべく荷物を軽くしたいもの。子どものグッズも選りすぐりたいですね。
ママ必見!赤ちゃん連れの帰省で持っていくべき持ち物リスト・車での移動の場合
「車での移動は、いろいろ持ち込めるので安心ですが、荷物を詰め込む際、到着後すぐに使うもの、また移動中にも使用する可能性がある荷物は取りやすい位置に入れたり、別のバッグにまとめておいたりすると便利です」
・電車やバスでの移動の場合
「公共の乗り物を利用する場合には、事前に大きな荷物は現地に送ってしまうと楽です。また、現地でレンタルできるものや宿に用意されているものなどを事前に確認しておくと荷物が減らせる可能性大です」
・飛行機での移動の場合
「空港までのリムジンバスは、乗り換えがなく、荷物を預けられるというメリットも。荷物が多い場合は、空港やホテルに宅配便であらかじめ届けておくことも検討しましょう。機内では子どものおもちゃやお世話グッズは上の棚に入れず、手元においておけるよう小さなバッグに分けておきましょう」
あれもこれもと詰め込みたくなりますが、荷物を減らすコツはなんでしょう?
「いきなりどんどんバッグに詰めてしまわず、いったん持ち物を紙に書いて整理すると、要不要を判断でき、数も減らせます。加えて、バッグに取り出しやすく入れることもできるので、おすすめです。」
「また、ベビーカーは大きな荷物になるため、現地での移動にあった方が楽かをよく考えて判断しましょう。場所によってはレンタルできるはずです。赤ちゃんにはおすすめできませんが、幼児であれば海外の現地でかわいくて安いバギーを買うというのもお土産になってよいかもしれませんよ」
2.移動の注意点
移動の負担もなるべく減らせるとうれしいですね。どんなことが考えられるでしょうか?
・時間帯、トイレ
電車:朝・夕のラッシュを避けるなど、可能な限り混雑を回避しましょう。トイレの位置も事前に確認を。
マイカーやレンタカー:早朝や深夜に長距離の移動をしてしまうことも検討しましょう。また、大人だけの時に比べて、休憩(トイレ休憩や、気分転換)が多めに必要になるため、高速道路のサービスエリアや道の駅などの情報も調べておくのがベストです。
・座席や車両
飛行機:バシネット(赤ちゃん用ベッド)は数に限りがあるので早めに予約を。また家族でバラバラになってしまわないよう、特に混雑する時期は席の指定は必ず事前に!
電車:トイレに近い座席を予約したり、子どもと一緒の長距離移動が心配な場合には個室などの利用も検討しましょう。子どもが飽きないよう、多目的室やプレイルームがある列車もおすすめです。
夏休みに子どもと乗りたい!プレイルームがある列車4選また、子ども連れの旅行には、想定外の事態がつきもの。事前に気を付けた方が良いことも教えてもらいました。
子連れ旅行の落とし穴! ここにも気を付けて!
・旅先での過ごし方
旅先で子どもが体験したい、させたいものがあるときには、子どもの月齢や身長で体験可能か確認。特に幼児は注意。遊園地の乗り物など制限がある場合があります。
・子ども料金の確認
子どもの交通費や宿泊費が発生するか確認を。乳幼児=無料とは限りません。
・キャンセル規定
子どもは急に体調を崩しやすいので、予約する場合にはキャンセルする場合の注意事項も確認しておくこと。
子どもを連れての旅行は、不安を挙げたらキリがないかもしれませんが、年齢や興味に合わせて、無理のない行き先、移動手段、スケジュールを選択すれば大丈夫。ぜひ思い出に残るステキな旅行を楽しんでくださいね!