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「幼児教育無償化」で家計はいくら助かる? 年齢ごとの実例紹介

2018年10月26日水谷 映美

いよいよ2019年10月からスタートする「幼児教育無償化」。子どもを持つ家庭にとっては、家計の負担が軽くなるありがたい制度として注目されています。

今回は、同制度がスタートすると実際に家計がどのように変化するのか、ファイナンシャルプランナーの高梨子あやのさんに教えてもらいました。

「幼児教育無償化」をわかりやすく紹介! 簡単にいうとこんな制度!

幼児教育無償化で家計はどのくらい助かる?

月々の保育料が無料(もしくは減額)になることで、家計の金額はどのくらい浮くのでしょうか。より具体的にイメージするために、いくつかの例を挙げて教えてもらいました。

「お住まいの自治体や子どもの数、年齢によっても変わってきますが、ここでは第1子は全額、第2子は半額、第3子は無料となる多子世帯軽減制度が続行されると見なし、国が定める保育料の上限額(下記の表参照)をもとにして「住民税所得割額97,000円〜169,000円未満(年収約470万〜640万円)の世帯」を例に計算してみます。私立幼稚園の保育料は、文部科学省が発表した『平成28年子どもの学習費調査』の平均値である30,000円とします。なお、推定年収は家族構成や扶養家族の人数などで変わってきますので、あくまで目安として参考にしてください」

※幼児教育無償化:1号認定(幼稚園)は上限25,700円(預かり保育を併用する場合は37,000円)の補助、2号認定(3歳以上の認可保育園・認定こども園)は無料、3号認定(0〜2歳)は無償化の対象外

子ども2人(5歳・3歳)の場合

まずは、子ども2人(5歳・3歳)が保育園、幼稚園(公立・私立)それぞれのケースで、1年間で軽減される保育料を計算しました。

【保育園】
<現状>第一子分(41,500円)+第二子分(20,750円)=62,250円(月)/74.7万円(年)
<無償化後>0円(+実費徴収) 
家計変化:月62,250円、年間約75万円プラス

【幼稚園(公立)】
<現状>第一子分(20,500円)+第二子分(10,250円)=30,750円(月)/36.9万円(年)
<無償化後>0円(+実費徴収) 
家計変化:月30,750円、年間約37万円プラス

【幼稚園(私立)】
<現状>第一子分(30,000円)+第二子分(15,000円)=45,000円(月)/54万円(年) 
<無償化後>第一子分(30,000円-25,700円(助成額))+第二子分(15,000円は全額補助)=4,300円(月)/51,600円(年) 
家計変化:月40,700円、年間約49万円プラス

子どもが2人とも3歳以上の場合は、上記のような保育料となります。保育園なら単純計算で今よりも年間約75万円、私立幼稚園でも約49万円が浮くという計算に

子ども2人(4歳・1歳)の場合

続いては、子ども2人(4歳・1歳)の場合。2人とも保育園、一方が幼稚園(公立・私立)で下の子が保育園とした場合の金額を試算しています。

【2人とも保育園】
<現状>第一子分(41,500円)+第二子分(22,250円)=63,750円(月)/76.5万円(年)
<無償化後>第一子分(0円))+第二子分(22,250円)=22,250円(月)/26.7万円(年) 
家計変化:月41,500円、年間約50万円プラス

【幼稚園(公立)と保育園】
<現状>第一子分(20,500円)+第二子分(22,250円)=42,750円(月)/51.3万円(年)
<無償化後>第一子分(0円)+第二子分(22,250円)=22,250円(月)/26.7万円(年) 
家計変化:月20,500円、年間約25万円プラス

【幼稚園(私立)と保育園】
<現状>第一子分(30,000円)+第二子分(22,250円)=52,250円(月)/62.7万円(年) 
<無償化後>第一子分(4,300円)+第二子分(22,250円)=26,550円(月)/31.8万円(年) 
家計変化:月25,700円、年間約31万円のプラス

子ども2人のうち1人が3歳未満の場合は、下の子の保育料がかかります。それでも年間約50万円、幼稚園+保育園の場合は25〜31万円が浮く計算になります

なんとなく保育料の負担が軽くなると思っていたママやパパも、このように実際に計算してみると、想像以上の金額に驚いている人も多いのではないでしょうか。


浮いたお金はどう活用するのが賢い?

家庭によっては年間70万円以上が浮く計算になる幼児教育無償化。せっかく浮いたお金はどのように活用するのがよいでしょうか。

「そのまま貯金してもいいですが、現在の金利ではほとんどお金が増えません。また、すでに学資保険をしている家庭も多いと思いますが、それだけでは教育資金として不十分です。少額から始められる積立NISAなどの制度を利用して、投資信託などで長期運用するのがオススメです

「また、ママがキャリアアップするための自己投資にあてるのも良いと思います。興味がある資格の勉強をすれば、ママ自身の知識を深められるのはもちろん、将来の収入に繋げていけるかもしれません」

幼児教育無償化でママの働き方は変わるの?

幼児教育無償化が導入されることで、家計のほかに変化することはありますか。

ママたちの働き方がより自由になっていくと思います。世帯年収が増えると保育料も増えるため、働く時間をセーブしているママもいますよね。今年の所得が翌年の保育料に反映されるため、すぐに働き方を変えづらいと感じていた人もいるのでは? 年収に関係なく保育料が無償化されれば、もっと働きたかったママにとっては、より仕事に励みやすくなります

一方で、家計が楽になることで、勤務時間を減らして家庭の時間を増やしたいというママもいるでしょう。それぞれが希望のライフスタイルに近づけることができそうですね。これから働こうと考えているママにとっても、自分に合った働き方を見つけやすいのではないでしょうか」

最後に、「保育料が無償化になっても消費税が10%にアップすることで家計を打撃するのでは…」という声もあるのですが、その点はどうでしょうか。

「消費税アップに戦々恐々としている人は多いですよね。現在生活費が10万円だったとすると、消費税が8,000円から10,000円になり、2,000円分家計に変化が生じます。20万円だったら4,000円です。とはいえ、幼児教育無償化の恩恵によって年間20〜70万円の家計が浮くことを考えると、消費税アップはそれほど恐れることではないと思います」

幼児教育無償化という制度があるおかげで、ただ消費税10%にアップするだけよりも家計に希望が持てそうですね

今回の具体的なシミュレーションによって、幼児教育無償化による家計の変化をイメージしやすくなったのではないでしょうか? 未就学児の子どもを持つママやパパは、改めて保育料の変化によって浮く金額の使い道を考えてみたいですね。

(本文中の制度内容は、2018年10月現在のものです。今後変更になる可能性があります)

お話を聞いたのは…

  • 高梨子あやのさん

    現役看護師でファイナンシャルプランナー。2児のシングルマザーで産休後の復職や、出産前の離婚・退職など仕事とお金の事に振り回された経験をきっかけにお金の勉強を始める。育児と仕事の両立や家計のことに悩む女性の相談や「かんたん家計管理」「ママのお働き方」などマネー講座で活動中。

  • 子育てと仕事の両立に悩むママのためのお金の相談窓口HaMaLife
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ライター紹介

水谷 映美

1979年生まれ。出版社勤務、受付嬢、社長秘書を経て、現在はwebを中心にライターとして活動中。男・女・女の3児の母。気になることは何でも試してみないと気が済まない典型的B型女子。子育て世代のリアルな声を反映した記事を得意としている。

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